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石鹸で頭を洗うと薄毛が改善するというのは本当?

石鹸で頭を洗うと薄毛が改善する?

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石鹸で髪を洗うと薄毛が治った!と聞いたけど、その真相は?

僕が学生の頃、それこそ薄毛に悩み始めしつこいほど友人に「僕、薄毛じゃない?」と聞いて回って言いました。

今思うと全然薄毛ではなかったのですが、「髪が細くなる」「分け目が目立つ」といった薄毛の予兆があったのも事実です。

友人の間では、「薄毛に悩んでいる」ということは周知のこととなったのですが、学生の時期に薄毛で悩んでいる友人なんて他にはいませんでしたし、インターネットも今ほど普及していませんでしたので、薄毛の知識も簡単には手に入りませんでした。

そんな時、友人が「俺の兄貴、石鹸で頭洗ったら薄毛治ったよ」と教えてくれました。これは有力な情報をいただいた!と意気揚々とその日から髪を石鹸で洗う毎日を過ごしました。

しかし、これが全くの逆効果だったんです。

石鹸で髪を洗うとボリュームは出るけどバシバシになる

石鹸で髪を洗うと「キュッキュッ」と指の滑りが悪くなります。坊主の友人などはそれがいいと言っていたのでさほど気にしませんでした。ちなみにこの友人はかなりの剛毛です。

髪を乾かすと、ふわっと髪が広がるのでボリュームもアップしたように見えて悪い気はしませんでしたが、この広がっている髪の質がどうも細いというかなんだか汚い感じで見た目はそんなにいいものではありませんでした。

ある日、髪を切りに美容室に行ってブラッシングしてもらった時のこと、「ギチギチ、ギチギチ!」と髪がブラシに引っかかります。そして美容師からは「どうしてこんなに髪の毛バシバシなの?何で洗っているの?」と聞かれました。

髪は酸性には強いけど、アルカリ性には弱い

髪の毛は、酸性にはかなり強いのですが、アルカリ性には弱いという性質があります。石鹸の場合、使う石鹸にもよりますがphが10〜10.5のアルカリで髪が柔らかくなり傷めやすくなります。

石鹸は本来、肌を洗うために使うものです。肌にはアルカリ中和能というアルカリが付着すると弱酸性に変換する力が働くので問題なく使用できるということです。

しかし、すでに活動を停止した細胞が集まった髪には、アルカリを弱酸性に変換する機能などなくなす術なく分解されます

石鹸で髪を洗うと傷めてしまうというのは、アルカリ性の問題だということです。傷んだ髪は細くなったり、切れやすくなるので度が過ぎれば薄毛にも見えるということもあり得るということです。

シャンプーのほとんどは、中性界面活性剤から弱酸性ですので髪を痛めにくく、薄毛を改善したいのならシヤンプーを使うべきです。

石鹸で髪を洗った友人の兄はなぜ薄毛が改善したの?

髪は石鹸で洗うべきではないここで一つ疑問が残るのは、なぜ友人の兄は石鹸で薄毛を改善できたのか?ということです。

ここは確実なことは言えませんが、考えられるのは以下の2通りではないかと思います。

  • 石鹸は肌には有効なので、毛穴に詰まった皮脂を取り除き髪が育つ環境を整えた
  • 単純に気にしすぎ

毛穴の皮脂詰まりは直接薄毛の原因にはなりませんが、炎症を起こし頭皮環境が悪くなるケースがあります。頭皮が健康でなければ髪も育ちにくいので、強い洗浄力で皮脂を除去できた可能性も考えれられます。

しかし、僕はもう一つの「単純に気にしすぎ」という理由が有力ではないかと思います。友人や友人の両親はフサフサで全く薄毛になる要素がありません。遺伝的に薄毛になりにくいのであれば、友人の兄も薄毛になりにくいはずです。

そこを気にして石鹸を使い、ボリュームがアップしたように見えて薄毛が改善したと錯覚したのではないかと。病は気からと言いますから、薄毛だって同じことが考えられるのではないでしょうか。

参考文献:井上哲男 八木原陽一著 毛髪の科学と診断<改訂版>